グェグェ鳥
グェグェ!!
ボクはこの鳥を、こう呼んでいる。
ちょっと可愛らしい感じだが、なんのことはない。
この鳥の鳴き声が“グェグェ”と聞こえるから。
たったそれだけの理由だ。
田んぼや用水に、こいつはよくいる。
こいつによく似た白いやつもいるが、こいつはグレーで
白いやつより3倍ぐらい大きい。
羽を広げるとかなりの大きさになり、ジュラシックパークに出てくる
プラテノドンみたいで、ちょっとカッコ良かったりもする。
ただこいつは大きいだけに動作がすごくのろい。
車で走っていても、ものすごく近くに行って初めて飛び立つ。
ひどいときには、通り過ぎると同時に飛び立つこともある。
そこまで飛ばなかったのなら、もう飛ばなくてもいいんでは?とも思うのだけど。(苦笑)
そんなグェグェとも苦い思い出がある。
その日、朝寝坊をしたボクは400ccのオートバイで店まで駆っとんで行っていました。
農道の一本道、信号もなければ車もあまり通りません。
なのでかなりのスピードで走っていたのですが、前方にグェグェの姿が。
いつものようにボ〜ッと立っています。ちょっとイヤな予感もしたのですが
急いでいるのでそのまま走っていくと、グェグェは全くの無関心な様。
これなら大丈夫だと走り抜けようとした瞬間、翼を広げて飛び立とうと動き出す。
なんでいまさら?と思った瞬間、目の前が真っ白ならぬ真っグレー!!
身を屈めたのですが間に合わず、グェグェの腹にヘルメットで思いっきり激突。
転けそうなぐらいの衝撃だったのですが、なんとか持ちこたえて転ばずにすみました。
すぐにバックミラーで後ろを確認するとグェグェが、もんどりうっていました。
引き返そうかとも思ったのですが、なにぶん時間がなくグェグェ堪忍!!と思いながら
先を急ぎました。しかし、やっぱり気になるし、何とも後味の悪さが頭の衝撃とともに残ります。
後からその道を通るであろうカミさんに電話をし、見て来てもらうことにしました。
カミさんはその近辺を注意深く見て来てくれたらしいのですが、グェグェの姿はなく
用水で力尽きているかもと確認してくれたそうなのですが居なかったそうです。
ひとまず安心はしたのですが、今でもアノ時の頭の感触は残っていて、グェグェを見るたびに
あいつはどうしているのだろうと思い出します。(苦笑)
by matu
by kusobaes
| 2010-10-27 12:19
| ハエ日記