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オズ はじまりの戦い

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今週は、オズ はじまりの戦いを観てきました。
オズの魔法使いのビギンズといった位置づけになるんでしょうね。

ジェームズ・フランコ演じる小さなサーカス団で働くペテン魔術師のオスカー・ディグズ
が乗った気球が竜巻に巻き込まれオズの国にたどり着く。
オズの人々は偉大なる魔法使いがやって来てオズの国を救ってくれるという
言い伝えを信じており、オスカーを偉大な魔法使いと信じ込み国の命運を託す。
女にめっぽう弱く軽薄でお金に目がないオスカーだが、徐々にオズの人々を助けるために
ナニが出来るかという事を考え知恵を絞っていく。話の中で「信じていれば出来る。信じる事が大事」と言うフレーズが何遍も出て来ます。この辺りがテーマになるのでしょう。
全体的にディズニー映画らしく映像も奇麗でクスッとした笑いがちりばめられています。
特にボクが気に入ったキャラクターで陶器で出来ている女の子の人形。
足が壊れて歩けないと泣いていた所を直して助けてあげます。
このとき現代では珍しくもない接着剤で引っ付けてあげるのですが、魔法使いという事になっているオスカーはそれは何?と聞かれると堂々と“魔法だよ!!”と言って退けるのです。
この辺にもペテン師ぶりが発揮されるのですが、これは冒頭でペテン魔術ショーをしているとき
そのショーを本物の力と信じた足の不自由な女の子に「私の足を治してください。歩けるように
してください」と頼まれます。元々種も仕掛けもある事をやっているのですから生身の女の子の
足など治せるはずもありません。「今は気の流れが良くない」などと適当なことを言って
その場を誤摩化そうとするのですが、劇場の客のほとんどから「治してやれ!!」と怒声が飛び
モノが投げ込まれ、ほうほうの体で劇場から抜け出すというシーンに繋がっていると思います。
魔術ショーを見に来ている客は驚きながらも薄々インチキ臭いなと気づいています。
だから無理だとわかっているのに女の子の足を治してやれムチャぶりをしどなり憂さ晴らしを
している所があります。
そんな状況にオスカーは偉大な人間になりたいと思いつつも、どうせオレはペテン師だもんと
自分で自分を小馬鹿にしているような所もあります。
それが現代では全然ビックリするような事でもない接着剤もオズの国の陶器人形の女の子には
それこそ“魔法”であり、なによりも自分を歩けるようにしてくれたのですからこんなにすごい事は
ありません。
この時も怖くて歩き出せない人形の女の子にオスカーは「信じて!!」と言います。
きっとこの信じてという言葉はオスカー自身に一番必要だった言葉でありオスカーに向けられた
のだと思います。
軽薄で女好きでペテン師のオスカーが大魔術師オズになっていくのですから「信じるものは救われる”という言葉を体現したような話です。ぜひともつづきの話を作ってもらいたいです。

by matu
by kusobaes | 2013-03-12 18:48 | 映画の話